インタビュー:河野コンサルの海外戦略

(株)河野コンサル 経営企画課
弊社は2010年10月にブラジル、2011年3月にベトナム視察を行いました。著しい経済成長を世に見せたこの二国についての会員様への情報提供とビジネス支援の必要性を感じ、現地事務所を開設することにいたし、現在準備にとりかかっております。この度、経営企画が弊社代表取締役社長河野一良に海外視察及び海外ビジネス戦略について取材しました。既に、弊社は2005年に中国上海で駐在員事務所を設立、2006年に上海卡瓦諾投資諮詢有限公司として現地法人化しております。

企画なぜこういった積極的な海外ネットワーク作りを図っているのでしょうか?

河野:地球が抱えている問題がひとつの要因です。今先進国の消費は非常に減退しつつあり、ビジネスが衰えてきています。その一方、新興国の消費が激増しています。先進国は新興国に対して、技術提供の下に、ビジネス拡大を図れるので、新興国に行かないといけないのです。日本は先進国の中でも、最大の高齢化社会を迎えており、消費は急速に減少しています。技術大国である日本は、当然ながら、世界トップレベルの技術を持って出て行き、ビジネスの矛先を新興国に向けるということが間違いなく今後のビジネスの方向だと思います。

弊社が、積極的に他社より先に海外へ出て行くもう一つの要因は、弊社は約500社の中堅企業の会員様を抱えている会社です。会員様が実績の良い、世の中に必要である企業である為、ほぼ100%海外に進出し拡大するでしょう。しかし、大企業でしたら弁護士や充実した社員や海外パートナーなどはいますので、海外での対応ができますが、中堅企業はそこまでの余力はまだありません。ですから、弊社が先に進出し、現地の状況を把握し、且つ現地のパートナー組織を作ります。そして、この組織を使って、中堅企業の海外ビジネス支援をしていきます。そうしますと、企業のリスクが非常に少なくなります。

企画:これからの海外戦略をどの様に考えていますか。

河野:海外ビジネスは60歳以上のオーナーではなく、後継者に課せられた任務です。海外戦略としては、先に海外支援ネットワークを作り上げていく以外、定期開催中の後継者育成塾の一環として、後継者同行の海外視察を始めます。一方、大企業と比べ、中堅企業は一社で海外へ進出するパワーが弱いため、後継者間でのビジネスマッチングを促し、協同で海外進出に取り組むコンサルティング、つまり中堅企業の立地型の進出形式を進めます。

企画:ブラジルとベトナムのどんなところが印象に残りましたか。

河野:ブラジルは、 1億8000万人の人口と広い国土を抱える国であり、日本の30年前の状況と良く似ています。商売は大企業か小さな個人商店に分かれています。伝統のコーヒー・砂糖産業から最近の鉱石産業にわたって、著しい経済成長と消費増加は十分見込めます。視察中に砂糖・エタメール製造会社Cosanの社長であるペダロ・イサミ・ミズタニ氏と会いまして、裕福になりつつある家庭による食料や燃料の需要増がブラジル経済の一つの特徴であることが分かりました。

ベトナム は、社会主義国家ですが、資本主義経済を押し続け、中国と良く似ています。一方、ベトナム人は農耕民族で、大人しく真面目な性格は日本人と似ています。現地ではオートバイクと言えば“HONDA”、車と言えば“TOYOTA”、日本料理もたくさんあり、日本人にとってはあまり違和感のない国です。

企画:この二国は日本の中堅企業に対してどの様な存在でしょうか。

河野:ブラジル は、政府の力が強いですが、260万人の日系人と相当な数の日系企業が存在しているので、コミュニケーションしやすく、日本企業に対しては入り込みやすい環境だと思います。インフラの整備はまだ整っていないので、日本の技術が十分発揮できると感じています。

一方ベトナムでは、 中国の人件費高騰のため、ベトナムに移行しようとする日本メーカーが多くなっています。地理位置、人件費、文化などを考えますと、海外工場ロケーションの良い選択肢のひとつと考えられる為、会員様へのベトナムの情報提供の必要性を強く感じています。

企画:海外ビジネス支援の経験から思った中堅企業が海外進出する際の最も難しい点を教えて下さい。

河野:文化やマナーなどの違いとよく言われますが、実際、根本的には国内ビジネスと同じで、オーナーとその他との関係です。弊社の会員様は中堅企業のオーナー様です。日本でもオーナーの気持ちを分かる人が少ないので、海外の方はもっと分かりづらいでしょう。弊社はオーナーとの仕事をやり重ねた経験で、オーナーの気持ちをよく分かると自負しています。海外へ進出するにあたって、オーナー・弊社・海外パートナーという三角形の仕組みで仕事をしますと、スムーズでしょう。

 

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