経営者は独自の経営戦略を


株式会社河野コンサル
コンサルタント 太田 久也

私は事業承継に関わるコンサルタントを仕事にしているため、取引しているお客様は全国各地の社長様です。そういう方と話をしていると、とても勉強になります。
生産年齢人口(15歳から64歳までの人口)が、今後40年で40%減少するそうです。これは、働ける人口の減少を意味します。すると、消費も少なくなりますので、ますます商売が厳しくなります。
「守成は創業より難し」ということわざがあります。創業することよりも引き継ぐことの方が難しいという意味ですが、事業承継においてまさにその通りの言葉です。これから会社の第一線でやっていく世代である私たちは、知恵を絞って頑張っていかなければいけないと思います。
日本には260万社ほどの会社がありますが、そのうちの7割は赤字法人と言われています。3割の黒字法人の中でも、優良申告法人は全体の3%もないのです。
この優良法人の特徴は、何か1番のものを持っているということです。何か1番のものを持っているということは、他者と比べて特徴があるということですが、特徴のつけ方について、戦国時代の有名な桶狭間の戦いに例えて話をしていた経営者の方がいました。
桶狭間の戦いは、2万5千人の今川義元将軍を4千人の織田信長が破った戦いですが、織田軍は2万5千人もいる今川軍の中で手薄になった部分に一点集中で兵を投入し、局地戦で勝利を収めたというのです。この織田軍の戦略は弱者の戦略と言われますが、弱者には弱者の戦略があり、強者には強者の戦略があります。
会社の経営資源(ヒト、モノ、カネ)で考えると、上場企業は強者で、中小企業は弱者と言えます。つまり、中小企業が上場企業と同じ戦略をとっても勝てません。中小企業は、一点集中でこの部分だけは絶対に負けないというものを持つことが必要です。
コンビニエンススストアに、セブン-イレブンとローソンがありますが、この2社もそれぞれ異なる戦略をとっています。ローソンが全国に出店したのに対し、セブン-イレブンは特定の地域に絞ってたくさん出店していきました。この結果、配送などの効率面から考えても、セブン-イレブンが圧勝しました。一点集中の戦略をとったセブン-イレブンは、その後、次々と特定の地域を広げていったのに対し、ローソンははじめから全国展開をしていったので、極めて効率の悪い店舗の配置になってしまったのです。
経営者は独自の経営戦略を知恵を絞って生み出していくことが必要となるでしょう。

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