自社株トラブルが増加傾向に


株式会社河野コンサル

コンサルタント 太田 久也
ここ数年自社株にまつわるトラブルが増加しており、平成22年の大阪地裁における商事事件の新受件数が前年比18%増と年々増加していることがうかがえます。そして、これらの事件の大半が、親族間や共同経営者間の紛争を背景とする未上場会社の経営権をめぐるトラブルです。
この背景としては、戦後に起業した同族経営企業がいわゆる世代交代期を迎えていることに起因して、経営権の承継をめぐる紛争が多発している様子がうかがえます。自己資本が厚く、優良企業であればあるほど、自社株の評価が高く、後継者への引き継ぎに頭を悩ませているオーナー様も多いと思いますが、事業承継・自社株問題を単に相続税の観点のみでとらえ、安易に株式を分散させることは、トラブルの原因となり、会社運営に支障をきたすことになりかねません。
今後経営を取り巻く環境が益々厳しくなっていくことが予想される中、会社内におけるトラブルは競争力を弱体化させるだけでなく、最悪会社の存続問題に発展することにもなりかねません。会社の支配権・経営権の安定化は取引関係や従業員の生活の確保はもとより地域経済の活性化にとっても必要かつ有益であることは言うまでもありません。そのためには次世代におけるさらなる会社の存続・発展のための最重要経営課題として、正しい事業承継・自社株対策、後継者へ集中して支配権を承継できる仕組みづくりを構築されることをお勧めいたします。

Print Friendly, PDF & Email

関連タグ :