河野コンサル設立11年で思うこと


株式会社河野コンサル 代表取締役社長 河野 一良

事業承継の専門会社を設立11年たちました、500回を超えるセミナーを日本全国で開催し大阪・東京・名古屋・福岡・上海に事務所を開設、500社の会員を集め56社に及ぶ専門家の支援組織を全国にパートナーとして組織化し年間200社を超える事業承継提案を実施し続けています。
我が国には約380万社の法人がありその90%以上がオーナー会社です、その中で業績優秀な中堅オーナー企業2万~4万社をターゲットとして活動していますが一社の対策完了に3、4年要する仕事でもあり事業承継、特に自社株式の対策を必要としているオーナー企業はまだまだ多くこれからも努力しノウハウを高め一社でも多く自社株式の承継に関する問題解決に取り組んでいこうと思っています。
これまでの経験から思うことはオーナー企業の相続程争族になる確率が高く争う財産の中に自社株式が含まれれば多額の資金と時間を割かれることになる点です、ひどければ経営そのものに大きなダメージを受け倒産に追い込まれた企業もでています。最近この問題を意識して遺言を書く資産家が多くなっているのもその表れでしょう。
私は自社株式が高額となるオーナー企業の場合はオーナー個人の財産の中に自社株式を入れない考え方が良いように考えています、そうすれば相続争いのターゲットに成らず会社の経営に影響は出ないからです。会社を守ることが社会への貢献・社員の生活や家族を守るためにもまず第一であると思います。その為には事業承継の設計図を60歳を目途に策定5年~10年かけて実行、後継者教育を充分に行うことと同族内の争いの元を徹底的に摘んで置くことが大事です。会社を大きく立派にするのもだめにするのも経営者・社員・同族等全て人間です、この人間が団結するか、いがみあうかで会社の存亡が決まるのです。「うちに限って」の思いは危険です、財務内容の優れた会社ほどトラブルを回避する対策が必要だと考えます。
対策実施についても相続・贈与など個人の資金を使っての考え方では資金的にも無理であり効果も薄い、1億円以上の利益の出る会社になれば株式の移転は難しくなることは間違いありません。しかし会社の金を自分個人に使うことはオーナーの考えには無く社員・財務・役員・顧問税理士等も通常反対である、しかし自社株の相続ができなければ自社株は物納され競売に付されることになるがその時になって慌てて自社株式を自己株として買い取ることになります、この時点では株価引き下げの対策もできず高価格で買い取るしかなく多額の会社の資金を失うことになるのです。結果議決権を失い不安定な経営を強いられ業界から消えていくことも有りえます。
取り扱いを間違うと大勢の社員・取引先に被害を与える高額な自社株式については持株会社・持株会・無議決権株式の仕組みを駆使し大事故にならないうちに早めの対策を打ち思い切り経営に打ち込める体制を作ることが肝要です。

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