持株会について


司法書士法人リーガルバンク

司法書士 小栗 尉司
持株会は事業承継スキームの大きな柱の一つであり、当所でもこれまで多数の会員企業様において設立のお手伝いをさせていただいております。今回は持株会につきましてその必要性・運営上のポイントなど、今一度ご確認の意味も含めて解説させていただきます。
1. 持株会とは・・・
オーナー(会社)にとっては、「守 り 神」
・配当還元価額(≒額面価額)で株式の譲渡・譲受けができる。
・適切に運営すれば半永久的に存続する(株式は分散しない)。
・一定の条件化で、議決権を無くすことができる。
役員・従業員(会員)にとっては、「福 の 神」
・配当還元価額(≒額面価額)で会社株式が手に入る。
・高利回りの配当金が期待できる。
・退会時には出資金と同額が戻ってくる(キャピタルロスなし)。
2. 持株会運営上のポイント
上記の役割を持株会が果たすためには・・・
持株会を適切に運営し、活動実体の記録を残すことが重要です!

次の4点に特に留意した運営を心がけてください。
①極力、毎事業年度に1度は配当金を支給する
・持株会の最も基本的な活動は、配当金による会員の財産形成です。

・会社からの配当金の受け取り・会員への分配自体が、持株会の活動実体の記録となります。
②金銭の移動時には、必ず持株会口座を通す
・会社からの配当金の受け取り、会員の入退会時などには会の口座を通して金銭のやり取りをします。

・通帳に日付と金額が記録され、活動実体の明確な記録となります。
③入退会等の運営に付随する、書面(記録)を整える
・入会申込書・出資持分証明書(入会承認書)・退会届など。
④未引受け株式が生じないよう、事前の対策をする
・持株会が株式を保有しているが、その株に対する出資金が不足している=未引受け株式が生じているという場合、分配先のない配当金が発生します。多額に上ると持株会の活動実体にも悪影響を与えます。

・定年退職など、近い将来に退会者の発生が予測される場合には、事前に既存会員や入会資格者に出資の斡旋をするなど、未引受株式が極力発生しない運営を心がけてください。
3. 持株会運営についてのよくあるご質問
役員の職務や運営の実務に関してよくいただくご質問について、回答を以下にまとめました。持株会の運営にお役立て下さい。
①理事長の職務について
・持株会の代表者として、株式売買契約書・同意書等への押印
・配当金の分配時など、会員への通知
(差出人として理事長名が記載されます)
②理事の職務について
・理事会の構成員として決議に参加
(単独で業務を行うことはありません)
③事務手続きについて
・各書類や通帳の管理などの事務手続は、持株会規約の定め等により、理事長の指示に基づき会社の総務・経理部等に委託できます。
(必ずしも役員が直接行う必要はありません)

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