株主総会開催のためのワンポイントメモ


株式会社河野コンサル

コンサルタント 太田 久也

株主総会においてするべきことは以下の2点
①決議事項について採決すること
②報告事項について報告すること

株主総会開催にあたってのポイント
会議として開催すること
会議とは:発言の機会があり、それに対して役員が説明責任を負うこと
(※)株主が発言を求めているのに一切発言をさせずにいきなり採決してしまえばそれは違法。

適法に開催するためには?とただ漠然と考えるのではなく、何をすれば違法になるのかと考え、その点に注意して開催する。
決議の瑕疵
Ⅰ 議案の内容の違法
(タコ配当等、議案の内容自体が法律に違反)
Ⅱ 招集手続きの違法
(招集通知を送っていない等)
Ⅲ 決議の方法の違法
①説明義務違反
②動議の処理ミス
③質疑打切りのミス
Ⅰ、Ⅱについては、総会当日よりも前の問題であって、事前に準備することによって防ぐことができるミスである。
Ⅲについては、総会当日の運営の仕方いかんによって、適法となったり違法となったりする部分であるので、特に注意を要し、最も慎重に対応しなければならない部分である。
逆の言い方をすれば、①説明義務違反②動議の処理ミス③質疑打切りのミス、この3点をクリアすれば、ほぼ100%適法な総会を開催することができる。

①説明義務について
説明義務とは、株主が会議の目的たる事項の合理的な理解及び判断をするために客観的に必要と認められる事項について説明することとされているため、およそ会社に関することなら何でも説明しなければならないという意味ではない。
したがって、一般に決議事項、報告事項ともに、会社法施行規則により招集通知に記載すべきこととして定められている事項を標準として、その記載内容に不備、不明な点があれば、それらを含めて説明するほか、多少それに付加補足する程度の説明をすれば、説明義務としては十分である。

②動議の処理について
動議の処理が決議取消の違法事由となるのは、議場に諮るべき動議を議場に諮らなかった場合だけである。
したがって、動議が出た場合には、議場に諮り、諮った上で否決すれば適法な動議処理と言える。

③質疑打切りのタイミング
質疑の打切りができるのは、株主が報告事項を理解し、合理的に賛否の意思決定ができる程度に審議がなされた状況、であるが、このような判断基準では判断が難しいので、実務的には以下の判断基準で判断する。
審議時間、説明義務の有無、発言者の数
質疑がでなければ、淡々と進めていけばよいが、質疑が出れば、それが説明義務のある質問であれば説明し、最低30分程度は審議すべし。
また、できるだけ多くの株主の発言を聞くこと。
さらに、質疑を打ち切るにあたっては、株主の賛同を得る形にしておく。
「それでは十分質疑を尽くしたと思いますので、質疑を打ち切り、採決に入りたいと思いますがよろしゅうございますか。」

議長の権限
①株主総会の議長は、株主総会の秩序を維持し、議事を整理する。
②株主総会の議長は、その命令に従わない者をその他株主総会の秩序を乱す者を退場させることができる。
(※)議長単独では決めかねるものについては、議場に諮って決めればよい。
採決の仕方
採決の仕方は、議長がその議案の可決、否決の別が分かればよい。具体的な賛成、反対の数を勘定する必要はない。

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