社債について

IBS本町合同会計グループ
税理士 池田 亮一 

1、少人数私募債とは

社債とは、企業が市場から直接資金を募るために発行する有価証券です。

大企業等が不特定の多数を相手に発行する公募債には、有価証券届出書や報告書の提出、社債券を管理会社に委託する義務等があり、相当な労力と費用がかかります。

「少人数私募債」は役員や縁故者に直接引受けを依頼する社債で、簡易な手続きで発行できますので中小・中堅企業向けの資金調達の方法といえます。

 2、少人数私募債発行のメリット

(1)発行企業のメリット

簡易な条件を満たせば発行でき、官公庁等への届け出義務もありません。(下記参照)

元金は償還時に一括返済するのが一般的で、借入資金を期日まで有効に運用できます。物的担保がなくても信用があれば発行可能で、担保設定、印紙税等の費用が不要です。利率は任意に定めることが可能で、年に1~2回の利払いが一般的です。

万が一期日に償還できない場合でも、社債権者集会の承認を得て借換えの手続きをすることが可能です。

(2)私募債引受け者のメリット(個人)

定期預金利息より有利な金利で運用することができます。

利息にかかる税金は分離課税となり一律20%(所得税15%・地方税5%)で完了します。(確定申告は不要です)

会社役員等が会社に貸付けをしている場合、その貸付金を少人数私募債に振り替えることも可能です。

 3、少人数私募債の条件

(1)会社が発行する社債であること

株式会社、有限会社、合資会社、合名会社等が発行した社債であること。

(2)社債を募集する相手は50人未満の縁故者であること

社債の募集に伴う届出や報告の義務が、免除されるための条件です。

社債の引受けを依頼する相手の人数が50人未満であることが必要です。また、社債の引受者から多数の者へ譲渡されのを防止(譲渡制限)することが条件となります。

(3)社債1口の最低額が発行総額の50分の1よりも大きいこと

社債券の管理を証券会社に委託することが免除されるための条件です。

例えば、社債の総額を5000万円とする場合、1口の最低額は5000万円の50分1である100万円超でなければならない(100万円では不可)ということです。

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