財産権は99%手放さない無議決権化から学ぶ事

司法書士リーガルバンク
代表 鈴木 泰幸

ソフトバンクは、イーアクセスの株を99%無議決権化し所有。

残りの1%を議決権株式として残し、この内67%の議決権株(全体株数からみると0.67%)をサムソン電子やオリックス等11社に売却予定。

議決権は過半数に満たないため、親子会社にもならないし、34%の特別決議の拒否権もない。

しかし、株の所有権は無議決権株で99%持ち、議決権株で0.34%を持っている。

無議決権株は株主総会に出席はできないし、議決権も行使できない。

しかし、単独株主権として、財産に関する帳簿閲覧権や、配当要求権は持っている。又、株主代表訴訟の提訴は可能である。無議決権株とはいえ、99%も持っていると、暗に圧力をかける力は十分にある。

1%の内、67%を11社に分ける事により、ソフトバンク1社では拒否権すらないが、11社の内1社でも協力を得られれば拒否もできる。

依然、1番多い議決権を持っている事には変わりない。

又考えてみれば、0.33%(議決権としては33%)を持っているので、株主総会に出席し、議決権を行使できる。バックには、無議決とはいえ、99%の財産権をもつ株式が控えている。

法律上は、支配権を捨てた事になるが、現実問題としては、支配を継続していける可能性は極めて高い。

ソフトバンクのイーアクセス株の無議決権化から学ぶ事

  1. やはり、かねてより、会員様にご提案していた通り、従業員持株会の株は、無議決権株といえども33%までにする。財産的にも、33%を超えさせないことにより、現実的な支配権の圧力を減少させられるからである。
  2. 持株会(無議決権株)の会員は、会社内で働く、社長の信頼できる社員に限る。
  3. 配当を出して、持株会(無議決権株)の株主に満足して頂く。

これらの事を確実に行う事により、法律的にも現実的にも持株会(無議決権株)を会社を守る器として、最大限活用できる。

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