無議決権株式と普通株式の価格差

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司法書士 鈴木 泰幸
伊藤園の優先株(無議決権株式)の取引価格と普通株式の取引価格の差が縮小している。伊藤園の優先株は、普通株に対して125%の配当を行うかわりに議決権の無いものである。

2009年には、優先株(無議決権株式)は普通株に比べ4割安だった。

2013年5月現在で、2.5割安程度に差を縮めている。

韓国のサムソン電子は現在も4割安のままである。アメリカにおいては、優先株は普通株に比べ5%程度低いだけである。日本の伊藤園はアメリカにかなり近づいた事になる。

なぜ、アメリカは優先株(無議決権株式)と普通株価格差が5%程度のみなのか。

下記の様々な理由が考えられている。

1.アメリカの場合、国の法制度や市場のルールが整備されており、企業経営の規律付が強い

2.日本の株主の知識不足

しかし、アメリカの株主が日本の株主より、はたして賢いといえるのだろうか。

上場しているのだから少数株主は通常議決権を行使する事は少ない。それなら配当が多い方がいいという考えからいけば賢い事になる。しかし最近は海外からも企業買収やM&Aをしかけられる。

又、様々な企業提携も行われる。議決権があってこそ、企業防衛が行なえるし、又、議決権があってこそ役員も送りこめる。むしろ、いざという時、議決権のある株に価値を感じる日本の株主の方が賢いのかもしれない。

もちろん、未上場のオーナー企業においては、議決権は財産上の問題点よりはるかに重要なのである。

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