オーナー企業としての資本政策

株式会社河野コンサル
代表取締役社長 河野 一良オーナー企業としての資本政策20130725

米国資本のサーベラスが西武ホールディングス(西武鉄道)の株式、過半数(51%)の所有を目指すとの新聞報道が3月になされましたが、これは西武電気鉄道の経営権を握り不採算路線の廃止、線路用地を含む沿線の不動産売却による利益の計上を図ったうえで、財務改善を目指して株式価値を引き上げるための会社買収(TOB)であるように見えます。株式の過半数を所有すれば取締役全て入れ替える事は簡単で有り、路線廃止等の決議は思うようになります。サーベラスが株式買い増しをどこ迄やるかで、西武ホールディングスの経営権を握るかどうかが決まる事になるのです。経営権において優位にたてば鉄道の路線廃止及び西武球団の売却が可能となる事から4月11日の新聞報道では、取締役8名を送り込むとの記事が出ましたが、筆頭株主としての株主権行使で取締役会での優位の確保を目指した動きが始まりました。西武ホールディングスの株主総会はどうなるのかが気になります、会社の経営目的は利益を計上する事が最優先で有り社会の貢献度を理由に株主提案を排除する事は難しい、何れにしても会社は会社法の規定どうり[株主のもの]であり3分の1以上所有している筆頭株主であるサーベラスの優位は確立されています。この事から上場企業であっても会社法上の議決権の確保率で物事が決定する事となります。ましてや非公開のオーナー企業では、オーナー一人が責任と決断を要求される事が当たり前の会社経営に於いては、議決権の過半数(51%)の所有は必要不可欠の所有数で有り、出来ればランクアップして3分の2(67%)を所有し、最重要事項の特別決議をも決められる事が望ましい。その確保した株式を後継者である次の世代に引き継いで行く事が、会社を長持ちさせる上では大切なことと思います。西武グループの様に経営をたらい回しされる様になれば将来は厳しい、オーナー企業に於いてはこの点を踏まえただ相続税対策のみを考えた自社株式の分散は避けるべきと考えます。

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