クエステトラ社がアプレッソ社と資本提携 (4%の株式の会社法上の権利)

司法書士法人リーガルバンククエステトラ社がアプレッソ社と資本提携 (4%の株式の会社法上の権利)
司法書士 鈴木 泰幸
BPMベンダーの会社クエストラと、EAIベンダーの会社アプレッソが業務提携を行った。
今後、両社は、EAI機能付BPMソフトの共同開発体制を強化していくことになる。
また、併せて、同時期において、既存株主である京大ベンチャーファンドを割当先とする第三者割当てにより新株発行を行った。
以上により、クエステトラの発行済株式は、25000株、資本金は1億8250万円で、アプレッソは、4%の株式を持つ事になった。
それでは、ここで、この4%の株式の会社法上の法的な意味を考えてみる。
わずか、4%の株式にどのような権利があるのか。
1株(注1)を持っているだけで、株主代表訴訟提案権(847条②)が生じる。
1%以上(注1)を持っていると、株主提案権(303条②)が生じ、今回のように3%を超えると、株主総会招集請求権(注1)(297条①)、取締役・監査役の解任請求権(注1)(854条①)に加え、会社の決算書内容を確認したり、コピーして取得できる会計帳簿の閲覧謄写請求権(433条①)まで発生する。
クエストラのようなベンチャー企業には、資本提携は必要であろうが、一般の同族による中小企業が、安易に他人に出資を募る事は大変危険である。
なぜなら、わずかな株でも、これだけ、たくさんの権利を他人に与える事になるからである。
今後、仮に、他人が株式取得を更に進めていったとする。
その他人が過半数の株式を取得すると、その会社はもはや他人の会社になる。
取締役・監査役の選任解任(329条① 339条①)、その他株主総会普通決議が可決可能になるからである。
更に、2/3以上の株を取得すると、株主総会の特別決議も可決可能になる。この時点で、この他人の株式取得者は、ほぼ、会社の支配権を得た事になる。
(注1)株式譲渡制限のない会社は、株式の6ケ月間継続保有が必要となる。

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